どうも、たむーです。
車にドライブレコーダー、レーダー探知機、LEDなど取り付けしていくと、配線の塊ができてどうにもならず座席の下や内張りの奥に押し込んでおく。
といった経験ないでしょうか?
私は車を乗り換えるたびにそんな状況に陥っていました。
今回乗り換えた車では少しでも綺麗にしておこうと分電盤を作ってスマートな配線を心がけたので、それをご紹介させていただこうと思います。
目次
分電盤とは
分電盤とは、その名の通り電気を分配する装置です。
馴染み深い部分でいえば、家庭に備え付けられているブレーカーが入ったボックスがそれに該当します。
車でもヒューズボックスが分電盤です。
今回で言う分電盤は素人が作るものですので、立派なものではありません。
手作り感あふれるもので、自分で車の電装品をつけることができるレベルで作れる程度のものになります。
分電盤でどれだけ整理できる?
配線が塊になる原因は、接続する電源の口が固定化されてないことにあります。
固定化されていないと配線が自由になるので、必要な配線の長さもあいまいになり余った部分が塊になりやすくなります。
電源の口を固定化することと、更に電源を予め分岐させておくことで配線の必要な長さと経路が決まるのでスマートになります。
参考に、私が分電盤を用意する前と、後での写真を載せておきます。
以下は、私が分電盤を用意する前になります。
これでもボードを用意してはいますが、ケーブルは乱雑です。
次は今回導入した分電盤を設置した状態となります。
もうちょっとスマートにできる余地あるなと感じていますが、かなりすっきりしています。
分電盤と車内ケーブルとの接続はコネクタにして、分電盤の脱着を容易にするのとコネクタまでスパイラルチューブで巻くことでかなりすっきりとした見た目になります。
分電盤を作っていこう
ここからは私の車ステップワゴンハイブリッドに合わせた形にはなってしまいますが、分電盤自体はどの車もやることは変わりません。
DIYになりますので、自分の車に合わせた設置を検討する必要がありますし、何より自己責任になることを留意の上で安全に作業してください。
分電盤の設置場所を検討する
ご自身の車によって、設置する場所が異なるかと思います。
私は助手席下に設置を決めました、おおよそ座席下かグローブボックスの裏あたりに設置することになるのではないでしょうか。
合わせて、分電盤を置いたときに固定する方法の検討とサイズも測って置く必要があります。
私が乗っているステップワゴンハイブリッドでは、助手席の下にパンク修理キットを設置する2本のバーがありましたのでこれを利用することにしました。
助手席下の寸法をメジャーで計測して30cm x 30cmのMDF板を用意しました。
そのMDF板に2本のバーが掛かるようにL字アングルを4つ取り付けて、固定できるようにしています。
バーの間隔は25cmほどだったと思います。
更に100均でフェルト購入して巻いてそれっぽくしました。
不器用なのでこの程度で満足です。
この状態で仮置きしてみます。
助手席下のエアコン排気口を塞がず、固定もできて絶妙な配置になりました。
このあたりはご自身の車に合わせて、ホームセンターの木材コーナーや金具コーナーからできるだけ加工なしで取り付けれるようにしっかり検討します。
必ず仮置きまでやっておくのがよいです、すべての電設パーツをつけてから入らなかったでは手戻りが大きすぎることになります。
分電盤に必要なものを検討する
ここで、検討が必要なのが入力はどんな電源を入力するのか、出力は何を出力して何系統(何本)出力するかです。
基本的には将来的に電装品を追加することを考えて、余裕をもたせた出力で検討するのが良いでしょう。
また、電装品をどれだけつけるのか、入力する電源の許容電流は何アンペアなのかを把握おきましょう。
つける電装品の合計電流が必ずオーバーしないようにする必要があります。
ここを適切に理解してヒューズを設置しないと最悪車両火災にも至ります。
私は、バッ直で60アンペアまで供給できるケーブルで電源を入力して、アクセサリー電源を6つ出力できるようにするのとマイナス端子を4本作ることにしました。
メモ
バッ直とは、電装品の電源を取るのにエンジンルームのバッテリーから直接電源を車内にケーブルを繋げる手法です。
大容量の電源を使う場合には必須となります。
マイナス端子が少ないのは、マイナスはボディアースがあるので必ず分電盤に戻す必要がないからです。
その他イルミ電源など、必要に応じてご自身が必要とする電源から検討してみてください。
電設パーツを用意する
車に電装品を付けている方にとってはエーモン社のパーツが馴染み深いとは思いますが、ホームセンターやネットでは様々な12V電源対応のパーツが売られています。
今回私はエーモンだけではなく、いろんなパーツを使って分電盤を作成しました。
今回私が作成した分電盤です。
一つずつ使用した電設パーツを紹介します。
ヒューズブロック
バッ直からの8ゲージの常時電源を分岐するためのヒューズブロックです。
このあたりはバッ直していなければ特に必要はありません、私はオーディオアンプやウーハーを搭載予定なので60アンペアの電源を引いている関係上必要になります。
マイナス側のターミナルブロックも設置しました。
リレー
常時電源を入力として使うならリレーは必須です。
エーモン社製のリレーが馴染み深くて良いと思います。
私は大は小を兼ねるということで30アンペア対応のものを選択しました。
LEDやドライブレコーダーなら20アンペアあれば十分だと思います。
リレーとは、電装品に電力を供給するラインとスイッチとして使うラインを繋ぐことで電力供給を制御できるものになります。
車でいうと、常時電源をアクセサリーやイルミと連動するように使える機器です。アクセサリーやイルミが流れていないときは常時電源も遮断することができます。
下の写真ではアクセサリー電源(ACC)が流れると常時電源を開通させるように接続したリレーになります。
端子台
続いてはケーブルの中継や、分岐に便利な端子台を紹介します。
以下のアースブロックのように1本のケーブルを複数に分岐させることができます。
また、個人的に端子台が有用と感じた部分は、ケーブルの太さの変換です。
以下の赤丸部分のように、ギボシで対応できない太さのケーブルをキボシで使えるケーブルの太さへ変換するのにも使えます。
当然のことですが、流れる電流は変換した細いケーブルが対応できる電流になるようヒューズで制御する必要があるので注意してください。
私は以下のものを利用しています。
詳細な寸法は以下に掲載されています。
分岐させたい数や、用意する分電盤のサイズに合わせて希望のものを用意するのが良いと思います。
ヒューズジャンクションブロック
電装品を取り付けするにはヒューズが必要です。
電源を分岐させつつヒューズを設置するのにコンパクトにまとまります。
12Vであれば数も多いのでデザインやヒューズ数に応じて選択するのが良いと思います。
端子類
エーモンのギボシが馴染み深いと思いますが、端子台やヒューズジャンクションブロックと接続するには丸形端子や、平型端子を使う必要があります。
特に、端子台でY型端子を使われている例をよく見ますが、安全面を考えると丸形を使うのがよいと思います。
車は振動が多く、端子台のネジは緩むものと考えておく必要があり、抜けにくい丸形を使うのが良しとされています。
ケーブル
ケーブルは使用容量に応じて選択しましょう。
私はエーモン社のケーブルを使っています。
分電盤での配線は太めのものを使っておくことで、容量が増えても張り替える必要がなくなるので最初から大きいもので作るのがよいでしょう。
カプラー
端子台から分岐させた配線をギボシで車内電装品と接続するのでもよいのですが、分電盤を脱着する場合ギボシの数だけ接続を解除する手間があるだろうと考えて私は4極カプラーを使用して脱着の手間を少しでも少なくしています。
配線もまとめやすくなるのでおすすめです。
配線の入力位置と出力位置を決めて設置していく
電源の入力位置と電装品を接続するギボシやコネクタの位置を検討し、電設パーツを仮置きして車内側の配線を綺麗に接続できそうな位置を決めていきます。
私は、分電盤後方が電源入力位置として、前方を電装品接続として配置しました。
分電盤上をすっきり見せるには
・ギボシで接続するのではなく、端子台を中継して接続する
・ケーブルは必要な長さに切断する
・車内側との接続をカプラーにする
の3点です。
端子台を中継して接続する
ギボシで接続しても問題はありませんが、せっかくの分電盤なのですっきり見せたいと思います。
コンパクトな分電盤だとギボシで十分なのですが、私は今回大きい板に設置しているのでギボシ接続だと少し貧弱に見えてしまうのとケーブルの太さ変換のために端子台を中継として利用しています。
ギボシより抜けのリスクが少なくなりますし、がっちり固定することができます。
ケーブルは必要な長さに切断する
ケーブルの遊びなく接続することで、分電盤上がすっきりします。
せっかく車内のケーブルをすっきりさせるために導入する分電盤ですから、分電盤上も綺麗に接続したいと思います。
各電設パーツの接続にケーブルの遊びをなくして接続することで綺麗になります。
リレーやヒューズブロックについているケーブルは既にギボシ加工されたものがついていたりしますが、躊躇なく切断して必要な長さで加工しなおしています。
車内側との接続をカプラーに
分電盤を脱着する容易さのためにカプラー化しましたが、分電盤側も車内側もそれぞれケーブルをまとめられるため、コルゲートチューブやスパイラルチューブを使って綺麗に接続ができました。
車内側のカプラーから出た配線はすぐギボシにしています、そうすることで電装品側はギボシ加工のまま利用できます。
通電確認
分電盤の電設パーツが取り付けられたら通電確認をしておきましょう。
直接車内に設置して問題があるよりは、事前にチェックしておけば手戻りや車両側のヒューズを飛ばすなどのリスクは低くなります。
私が電装品を購入した時や、こういった電子工作をDIYした際にはエーモン社の電池ボックスを利用して通電確認を行います。
初期不良や、自身の接触不良部分を見つけるのに重宝しています。
確認用のLEDなどを分電盤の出力側、入力側に電池ボックスを接続して点灯すれば問題ありません。
車内に設置してから接触不良など見つかると手間が掛かってしまうので、この段階ですべての出力を確認しておくのが良いでしょう。
車内に設置する
実際に車内に設置して、通電確認を行います。
上部のクリアランスも問題なさそうです。
なかなか満足する仕上がりになったかと思います。
実際に車内での通電確認をしてみます。
車内に持っていく前に通電確認もしていたので、一発で問題なくLEDが点灯しました。
まとめ
いかがでしたでしょうか、非常に地味な作業にはなりますが車内の配線はかなりすっきりしました。
分電盤を使うことで、配線が固定化されショートの危険性の低下や電流許容量が高い端子台での接続で発熱も抑えられることができます。
私が作った分電盤を見ていただければおわかりだとは思いますが、完全に素人が作ったものです。
立派なものではありませんが、十分満足いくものができたと思っています。
この達成感がDIYの醍醐味でしょう。
ただ、冒頭でもお伝えしましたが、DIYですのですべて自己責任となります。
安心と安全を徹底するために知識をつけて製作してください。
費用に関してですが、しっかりと計算してないのでどれだけとは言えないのですが、オーディオテクニカのヒューズブロックを除けば数千円で作れるものです。
手持ちのDIYの電設パーツがどれだけあるか、入出力をどれだけ増やすかで変わってきます。
このあたりは予算に合わせて作っていくのがよいでしょう。
また、製作期間に関しては丸1日使って作成しています。
手慣れた人であればもっと早くなるでしょう。
今回は車内をすっきりさせる分電盤製作のご紹介でした。
少しでも参考になれば幸いです。
それでは、良いカーライフを!